「お酒を飲む前に牛乳を飲んでおくと、お酒が飲めるようになる」と聞いたことはないでしょうか。

牛乳は「胃に膜を張る」とよくいわれます。
確かに、なんだかアルコールの吸収を防いでくれそうですよね。

しかし、実は牛乳を飲んでもお酒が飲めるようにはならないことが調査で分かっています。
ここでは、その理由について解説します。

早く下戸を克服したい!という方はこちらを読んでみてください
>>すぐにお酒が飲めるようになりたい方向け。下戸の人が2時間で酒豪になった方法

アルコールの分子は牛乳の粒のスキマをすり抜ける!

アルコール分子の大きさは、牛乳の液体の粒のよりもはるかに小さいと言われています。
なので、牛乳によって胃に膜が張られたとしても、アルコールの分子はその間をすり抜けてしまいます。

アルコールの分子は、血管から脳に浸透するほど小さなものです。
一方、牛乳は白い液体に見えますが、比較的大きな白い粒々によるものです。

胃に牛乳の膜ができても、アルコールの分子は小さいので隙間を通過して吸収されてしまうのです。

引用元:JBPRESS 「お酒の前に牛乳」は効果があるのか?

分子の大きな食品や液体なら通さないかもしれませんが、少なくともアルコールに対しては、牛乳は膜としての効果は期待できないでしょう。

そもそも、牛乳に「胃に膜を張る」能力はない?

牛乳を飲むと胃に膜を張れる、とはよく聞きますが、そもそもその信頼性も実は怪しいです。

牛乳の製造元や販売会社、牛乳販売店の商業組合まで調査しましたが、どこにも「牛乳が胃に膜を張る」と明記しているところはありませんでした。

牛乳には胃酸を中和して胃粘膜を保護する働きがあります

<中略>

また牛乳のカルシウムには、胃粘膜の攻撃因子となるストレスを和らげる働きがあるといわれています。

引用元:全国牛乳商業組合連合会 「胃・十二指腸潰瘍には牛乳を積極的に摂取したほうがよいのですか?」

食後服用のタイプが多いカゼ薬。
食欲がないときには、牛乳やヨーグルトを少量でも胃に入れて、しばらくしてから薬を飲むと胃粘膜を守ってくれます。

引用元:らくのうマザーズ 「ミルクの成分とはたらき」

ただ、「胃の粘膜を保護してくれる」という表現はよく見られました。

「膜を張る」というのは、牛乳のイメージから来る思い込みで、正確には、胃酸の強さを抑えたり、ストレスを和らげたりして胃の粘膜へのダメージを弱める説が濃厚です。

牛乳には、体内へのアルコールの侵入を防ぐ能力はなさそうです。

実際に試した方からも「効果がない」という声が

飲み会前の牛乳を、実際に試した方もたくさんおられます。
しかしやはり、効果がないという声が多くありました。

こちらのサイトさんでは、飲んだときの様子を細かく記録していますが……
>>お酒に強くなる!牛乳は酔いに効くか

>40分後 頭のくらくらが頭痛に、心臓の鼓動を感じる。
>45分後 お酒のもものにおいに気持ち悪さを感じる。
>55分後 何も手につかずダウン、眠りに落ちる。

ダメだったようですね……。

飲めるようにはならないけれど、二日酔いの緩和には役立つ

牛乳には、お酒を飲めるようになる効果は期待できません。
しかし、「牛乳を飲んだら、血中のアルコールの濃度がゼロになる時間が短縮された」という実験結果があります。

お酒を飲めるようにはなりませんが、酔いを早く覚ますのには役立ちます。

また、牛乳に含まれている乳脂肪(脂質)には、これから胃に入ってくる物の腸に進むスピードをゆっくりにするはたらきがあります。

つまり、飲み会の前に牛乳を飲むことによって、アルコールの吸収が緩やかになり、お酒に酔いにくくなるのです。

まったくお酒が飲めない方には不向きですが、そこそこお酒が飲める人が「明日は朝が早いから飲んでおこう」と、サポートとして使う分には良いでしょう。